精神科訪問看護って、マイナーで、あまりなじみがないですよね。
実際に訪問看護を受けている双極性障害の筆者が、精神科訪問看護について解説します。
精神科訪問看護とは?
精神科訪問看護は、最大週3回、看護師さんが自宅まで来てくれる医療サービスです!
訪問の頻度は、自分の希望で決められますし、看護師さんと相談して決めることも可能です♪
看護師さんは何をしてくれるの?
主に
・血圧、体温、血中酸素飽和濃度の測定
・体調の確認
(服薬状況、睡眠、メンタルについてなど)
・話の傾聴
・生活へのアドバイス
・関係機関との連絡調整
をしてくれます。
事業所(ステーション)によっては、小児や認知症に特化していたり、当事者研究・WRAP・ハンドマッサージなど、特色のある取り組みをしているところもあります。また、主治医に言いづらいことを代わりに伝えてくれる場合もあります。
どんな人に向いてるの?
・家の外に出づらい
・一人暮らし等で日々の生活に不安感がある
・もやもやを吐き出せる先がほしい
・クリニックでの診察やカウンセリングだけでは足りないと感じている
・自分だけでは、お薬を継続して飲むことや、体調を管理することが難しい
・午前中に用事をつくって生活リズムを整えたい
・時間に余裕がある
という方に特におすすめです♪
「症状がそんなに重くない自分が、訪問看護を使っていいのかなぁ…」と考える必要はありません。
主治医がOKさえくれたら、訪問看護は利用できます。気軽に活用しましょう!
筆者は、比較的症状の落ち着いている頃に訪看を利用し始めたことで、症状が悪化した時にも信頼できる看護師さんを頼ることができ、訪看を利用していて良かったぁと感じています。
ただ、もちろん合う合わないはあります。
他人が家に入ってくることに抵抗がある人、時間的余裕がない人にとっては、訪問看護は合わないかもしれません。
お金はかかるの?
お金はかかります。
精神科訪問看護は、指定機関のステーションでしたら医療保険が使えます。
一般には3割負担、自立支援医療を使っていたら軽減されて1割負担です。
大阪府など自治体によっては、国民健康保険の場合、1割分も自治体が負担してくれます。その場合、負担額は0円です。
生活保護を受給している場合、自己負担額は0円です。
どうやったら利用できるの?
1.主治医に相談
まずは、精神科の主治医に「訪問看護を利用したい」相談します。
訪看には、主治医が訪看に対して書く「精神科特別訪問看護指示書」が必要だからです。
主治医が訪看の事業所に連絡してくれる場合もあれば、自分で事業所に連絡する場合もあります。
2.訪問看護ステーションを探す(自分で事業所を探す場合)
情報収集する方法としては
・インターネットで検索する(○○市 精神科 訪問看護)
・役所の保健センターに相談する
(保健センターにもよりますが、いくつかピックアップしてくれたり、事業所のリストを渡してくれたりします)
があります。
訪看ステーションは大きく分けて、
①株式会社などの大きな組織が各地で運営している大手の事業所
②大きな精神科病院に付属している事業所
③地域に密着した小規模な事業所(クリニックに併設の場合もあり)
の3種類があります。
自分の好みやニーズに合わせて事業所を選びましょう。
多くの事業所は、24時間対応をしています。
緊急時にすぐ来てもらう必要があるかもと感じる場合は、自宅から近めの事業所を選ぶといいかもしれません。
3.気になった訪問看護ステーションに電話する
電話では、
・訪問看護をお願いしたいこと
・主治医に訪看を利用したいことをすでに話していること
・(利用していれば)自立支援医療を受けていること
・(あれば)訪問看護の希望の曜日・時間帯
を伝えるとスムーズです。
その他、通院先のクリニックの名前、健康保険の種類、住所などを訊かれるかもしれません。
希望の曜日・時間帯に空きがありそうでしたら、事業所と初回面談の日時を決めます。
4.初回面談
看護師さんが家まで来てくれます。(車、スクーター、自転車を使っていることが多いです)
保険証、おくすり手帳を準備しましょう。
不安だったり緊張したりする場合は、家族等に同席してもらう、あらかじめ症状や質問についてのメモを用意しておく、等工夫すると安心です。
看護師さんの説明を受けて、利用しようと決めたら、利用契約に移ります。
もちろん、説明を受けたうえで、今回は訪問看護の利用は見送る、ほかの事業所にも相談してみて決める、というのもアリです。
万が一ですが、そういった患者さんの意思を尊重しないで、無理やり契約をしようとする事業所は、お断りした方がよいと思います。
5.利用契約
初回面談のその場で契約する場合もあれば、次回訪問時に契約という場合もあります。
必要書類に記入していきましょう。
6.利用開始
約束した日時に看護師さんが来てくれます。
最初は緊張するかもしれませんが、徐々に慣れてくると思います。
(ちなみに筆者は、気負わずリラックスして迎えたいのと、困らせては悪いので、看護師さんのためのお茶やお菓子などは何も用意していません。)
もし担当の看護師さんと合わないかも…と思ったら、事業所に相談してみましょう。
事業所によっては、別の看護師さんにチェンジしてくれます。
以上、精神科訪問看護の解説でした!
精神科訪問看護という選択肢が、もっと広まればいいなぁと思っています♪
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